今年は物置から出てきた〔お雛様〕を飾ろうと思う。
さて男雛と女雛、どっちにどっちだろう、男が向って右で女が左なのは、利き手で敵を倒し、反対の手で相手を守るためだそうです、私は道路を歩くことを考えて反対に置きました。
あと五人囃子しかありません。三人官女は口煩そうなので、居なくて良かったです。
座った太鼓、立った太鼓、小鼓、笛、謡い、と防虫剤の臭いから開放された五人囃子は、嬉しそうな顔をして、上手い寄席演芸を聴かせてくれそうです。
おばあちゃんから貰ったお雛様はみな、控えめに優しい顔をしていて満足した気持ちになっていたら、ニュースで浮腫んだ顔をした首相が、今更「人道支援を拡充してまいります。」と言っている。
足許で寝ている犬を起こし、中原街道を多摩川まで突っ走れば、気持ちがおさまるだろうか。
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