平成18年1月号
『ビッグイシュー』という雑誌を始めて手にしたのは大阪の釜ケ崎、ホームレスは高齢に見えるが50代が多い。彼らは日雇労働を探し求めるが求人が少なく、早朝に遠くまでアルミ缶収集に出向く者もいる。毎朝の炊き出しの長蛇の列に、加害者と被害者がいったい誰なのか考えさせられる。
英国で始まった『ビックイシュー』の売り手はみんなホームレス、一冊200円のうち本人は110円の手取りとなっている。
英国のホームレスは1980年代の経済不況に遡り、4人に1人が10代から20代だ。
西洋社会では子供はさっさと自活するものという背景に、授業料や家賃の公的援助があるが、親が離婚と再婚を繰り返す家庭の崩壊は、子供が独り立ち前に家を出るしかない。
1997年に始まった英国政府のホームレス対策は都市部では成功しているというが、郊外
に大掛かりな予算を導入することはできない。
日本の子供は、今のところホームレスは少ない。しかし親子の軋轢や葛藤が事件を引き起こす。両親が働き、子供が休日に昼まで寝ていて家事を手伝わない。企業のポストに若者の場はない。しかし子供は友達と外食し、消費者の役割を立派に果たす。
いつか日本の子供は、麻薬・アルコール依存のホームレス社会をつくっていくのだろうか?
児玉 智子
令和
2年
令和
元年
平成
31年
平成
30年
平成
29年
平成
28年
平成
27年
平成
26年
平成
25年
平成
24年
平成
23年
平成
22年
平成
21年
平成
20年
平成
19年
平成
18年
平成
17年