新年の昼下がり、屋根裏の寝床で真っ青な空を仰いで眩しさを堪えて本を読むことは至福です。
目や首が疲れたらラジオを聴きながら、お茶を啜り、ばりばり音を響かせながら、せんべいのザラメを味わいまた空を仰ぎ、次のせんべいを手探りする。
こういう幸せ感が何時ごろあったか思い出してみる。
一人っ子で無口で友達もいなかったころ、母が踏むシンガーミシンの音を聴きながら、背中と背中をくっ付けていたり、手編みセーターをいっしょに解きながら、ラーメンみたいにちじれた毛糸を、チンチン沸く薬缶の筒に通して、ぐるぐる玉をつくる。
永遠に続くはずの温もり感、あの時以来そんなもんはやって来ない。
今年も早寝早起き、テレビ体操、徒歩通勤、黒米弁当で乗り切りますので、よろしくお願い致します。
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