グラミン銀行の創設者、ムハンマド・ユヌス氏はマイクロクレジットでノーベル平和賞を受賞した。
ユヌス氏はマルクス経済学に傾倒していた教授で、敗者を作り出す市場原理は、権力がある人々の倫理観が重要だという。
バングラディシュは世界最貧国といわれ、最貧国は共通して汚職が多いことも事実。
回収率が98%という、マイクロクレジットのシステムは、村で生活する女性に数千円程度の融資をして、都会に出稼ぎに出なくても、農業や商売で稼ぎ、子供の教育をできるような環境をつくることを目的とする。
5人組のグループの女性たちはお互いに連帯責任をもち、返済計画を実行するために、相互監視している。
毎週、村にやってきた銀行員に帳簿を持って商売の報告をして、返済することを全員で誓い合う。
イスラムの教えによれば利子をつける貸付や女性が商売をすることを禁止しているが、この国の女性は結婚に多額の持参金が必要で、夫からの暴力も多い。
ユヌス氏は慈善の恵んであげるという意識では人々を自立させることができないという。
現在マイクロクレジットは一億世帯が利用している。
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