平成18年5月号
沖縄に半日の仕事があり、赤字も気にせずレンタカーでぐるぐる廻った。
久高島へ渡る時間がなく残念だったが、祖先をしのぶシーミー(清明祭)の時期でお供え用のお菓子や揚げ物が市場で山盛りになって売られていた。
先祖の霊を敬うことも忘れ、しこたま派手な色のお菓子を買い込んだ。
沖縄のキャッチフレーズは「癒しの島」、沖縄で暮らせば元気で長生きできると思っていたが、働き盛りの男性の死亡率は全国最悪で自殺が多い、それにひきかえ女性は長寿だ。
沖縄県民の人口は全国の1%程度なのに県民1万人あたりの金融業者数は8社、東京の5.4社を上回り全国1位 低い所得水準や失業率の高さが要因となっているのだろうか。
沖縄には終戦直後の医師不足の時代に医介輔という制度があった。当時沖縄の施政権を持っていた米国民政府は医師助手や衛生兵経験者を対象に講習会を実施、認定試験の結果126人の医介輔が誕生し、離島へき地の医療を支えた。 自殺を図った人の1割は同じ事を繰り返す。総合病院は精神科を併設したがらない現状があるが、医介輔のような人の助けがあったなら自殺が減るかもしれない。
児玉 智子
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