平成20年4月号
猫の恋の季節が始まるころ確定申告時期が終わり、ほっとする。
最近はひとりで、じっくり考える仕事が好きで、休みの日、ガラス戸を開けて仕事をしていると、近所の猫が、考え深げに私の顔を見ながら、横にいることがある。
猫は船霊様(ふなだまさま)と呼ばれ、長い船旅のお伴をしながら、積荷のネズミ駆除をしたり、暴風雨の闇夜に船頭は膝に猫を抱き、守り神の役目を果たしたそうだ。
檀王法林寺の黒い招き猫は、黒いがゆえに霊力が強く、主夜神の使いとなったと云われている。
右手を上げているのは、左手は不浄といわれ、右手は高くあがっているほど福がたくさん来るときく。
日曜日の朝、新聞を見ていたら、なんか虚しくなり、ネグリのマルチチュードを読み始めたら、もっと虚しくなり「戸越銀座温泉」の朝湯に行くことにした。
露天風呂の天井の窓が35ミリフィルムと同じ割合だったので、白い雲が黄金比率になるまで眺めていたら、虚しいことは棚上げとなった。
筋向いの「熊本いきなり団子」で紫芋団子を買って、荏原の「文明軒」でポテトサラダパンを買い、ご主人から「創業50年かもしれないし60年かもしれないけど、今は何年だっけ」と云われ、旨いパンを食べられるだけで幸せじゃないかと思い、ぶらぶら歩きながら写真を撮っていたら、自宅まで2時間歩いていた。
児玉 智子
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