平成21年3月号
和歌山に住む親友から「月のしずく」が届き、在庫が少なくなってくるとタイミングよく配達される。
高野山麓から湧き出る鉱泉水、花粉症が治ると聞き、この水がなくなると、なんとなく不安になる。

モード・バーロウ著『ウォーター・ビジネス』によれば、異常気象や環境汚染が原因で2025年には世界人口の2/3が水不足に苦しみ、今世紀中に水が石油なみの価値を持つようになると予測する。
日本にいると水道水を飲んで病気になる可能性が少なく、水は天からの贈り物で安価なものだと思い込んでしまうが、1855年にフランスのヴィテル社が富裕層の治療用飲料としてボトルウォーターを販売する許可を得てから、この市場は毎年10%の成長率、水道水の240倍から1000倍の価格なので、最高の産業といえる。
水蒸気が集まって雲となり、雲から雨や雪となり、地中に浸透し、河川に流れ込んで、洗足池にも溜まり、玉川上水から私の身体に流れ込む。
自覚できることは自分が水を汚染していること、やはりキレイな水は枯渇する。

和歌山の友達はいう、「水が送られてこなくなったら死んだと思って。」空海に高野山の地下鉱泉が生き続けることを祈り、私は元気に水を飲み老廃物を排出する。
児玉 智子
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