平成18年11月号
ここ数年、日本のハロウィンはアメリカ並みに派手になってきた。
本来はケルト人が収穫祭の夜に精霊や魔女が出てくると信じて、身を守るために仮面をかぶり魔除けの焚き火をしたことにはじまる。日本のお盆の迎え火や送り火のように、お墓参りをして蝋燭をつける地方もある。
10月最後の日曜日、カワサキハロウィンパレードが開催され、仮装行列を見ているより、仮装した人達が電車から降りて、会場まで走る姿を見ているほうが面白かった。

阿部謹也『中世の星の下で』より
東プロイセンでは、埋葬までの間は、霊が家の中に留まるので、死体の傍に椅子をおき、霊の居場所をつくる。霊はフリルの多い衣服を好むので、椅子にもフリルがついたカバーをかけ、霊に肉体の埋葬をみせないようにする。
霊が家内に留まらないように、死者が使っていた鏡は覆い、時計は止めて、家具の位置もずらす。
埋葬までの間、近所の人や友人が集まって楽しく大騒ぎをする通夜をするが、飲んで食べて、楽師や道化も登場、女たちは踊り、参加した人々は「死者の健康のために」乾杯、死者の霊を慰めるための見世物として行われた。

児玉 智子
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