日々をていねいに過ごす、と自分に言い聴かせたものの、夏は蝉しぐれと供に息をしているだけで、難儀な心持ちとなる。
そんな夜、携帯メールに幼児か少女の何とも表現しがたい姿態の写真が届く。
これを生活の糧とする母親、成育環境に真剣に取り組む母親、女学生のスカートの中に焦がれ写真を撮ってしまう男が共存していることが、眼に見えない対決のような気運がある。
「宜しくお願いしま~す!」と云う少女タレントを真剣な眼差しで追いかけ廻すうちに、就職の機会を逃し、裾野が広がっていく仕事の種類は、医療と介護に関係する、母性的なものばかり。
森岡正博『感じない男』は、ロリコン産業の繁栄のわけを紐解くのに参考になる。
男だ女だと云っているのは若い証拠で、冷たくした・くず団子を頬張って、「最高の幸せ!」と思える自分を、想像することができなかった。
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