破綻した新風舎から電話があり、『裸足のカルカッタ』の在庫90冊を80%引きで買い取ることになった。
著者から起訴されたことで数多くのトラブルが露呈し破産も予想より早かった。
著者といっても、市井のお年寄りが自分史を出版したいという要望が多かったのかもしれない。
4年前の新風舎は売上がうなぎ登り、オフィスをどんどん広げていて、顔見知りになった営業の男の子は「ライターは会社で用意する、契約さえしてくれれば」と忙しそうだった。
私は受賞がきっかけで写真集を出すことができ、大きな本屋にも置いてもらえた。
これを機会に本業一筋に集中すると考えていたので、新風舎と担当デザイナーのマキちゃんに感謝している。マキちゃんは私の写真集が出来上がってすぐに、写真専門の出版社に転職し活躍しているという。
もしも、『裸足のカルカッタ』の注文があれば、直接ご連絡ください。定価の2割です。
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