平成25年11月号
母の特効薬アリセプトの開発者は、母親に「あんたさん誰?」と尋ねられことがショックで、研究者となり、開発にこぎつけた。
私は、毎晩「ともちゃんが帰ってこないから、いっしょに探してくれ!」と云われ、一ケ月ほど睡眠導入剤と安定剤の量と投与時間、持続時間をノートに書き留めた。
その甲斐あって、夜中1時半に投与する一定量で、朝ご機嫌で起床することを発見し、私は仕事を当分続けられる自信ができた。

子供のころ、渋谷のハチ公前に「ヒルを売る店」があり、今は三千里薬局となっている。
古代ギリシャでは、血液が体内を循環していることが知られていなかったので、体液のバランスが悪いから病気になるとの理由で瀉血をしていた。肝臓の病気は右手の血管を切り、脾臓の病気なら左手の血管を切って瀉血した。
この仕事を修道士から床屋に引き継がれ、床屋の剃刀は髪や髭だけでなく皮膚も切ることになり、医療用ヒルも活躍した。
床屋さんのソフトクリームのような螺旋看板は瀉血を担っていた証拠と云われている。

医療の科学的根拠というけれど、日々の生活は信じるものが救われる。
児玉 智子
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