中に入っているものが、不味かったり、嘘だったりするものは、鑑定書や会員券、証書の包みが立派だったりリボンが光っていたりする。
相続の仕事をしていても、ボロボロの家で、ヨレヨレの草履で出てくる人の家は、案外大金持ちだ。
「ＭＲＩインターナショナル」を知ったのは、数年前の読売新聞の三段広告だった。
赤坂の事務所に電話をしたら、小太りの日系人の写真が載った商品案内と、アメリカにある銀行口座振込みのための申請書が送られてきた。
日本は診療報酬サイトが２ケ月、アメリカの診療報酬のサイトはよほど長いのか、マネーロンダリングか、などと考えながら、最小投資額150万円を最短２年の契約をしてみる、ちゃんと6％の金利が指定口座に振り込まれ、おまけに税理士が「雑所得で申告しなさい！」と書いたパンフレットを送ってきた。
へんだと思いながら、追加投資をすると緑色のエンボスされた英文証券が送られてきて、半年に一度はちゃんと金利が振り込まれた。
細かいことを考えない生活は普通預金にかぎると思い、解約したのが２年前、元金は普通預金に残っている。
静かに生きていく度胸も大切です。
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