平成30年11月号
宮本輝『流転の海』の最終巻が出たので、第1巻から読み直し、自分がイケイケだったころ、本を読んで感動したことがなかったことに気づく。

夜長となったので、真っ直ぐ家に帰り、神田淡平シナモン煎餅をぱりぱり食べながら、年末までに9巻を読み終わりたいと思う。

戦後の闇市から始まり、高度経済成長期のビジネスの有りようを捉え、政治的な背景を匂わす中で家族が生きていく精神性の移ろいを、父熊吾になって読む。
両親に愛される虚弱体質の独り息子は、自分の世界があり、どんな環境でも毒されない強さを持ちあわせている。

易者が父親に「偉大な芸術家なる」と云われた息子は、膨大な作品を発表する作家となった。
児玉 智子
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