母が通うデイサービスを赤松小学校近くの正和にかえた。
こんどの施設は入浴ができ、昼食後に口腔ケアをしてくれる。若いスタッフが元気に働く姿を見ていると、感謝の気持ちでいっぱいになる。
介護ビジネスが儲からないとしても、近所に新しい通所介護施設がいくつもでき、送迎の車が行きかう。都会はデイサービスを選べるよさがある。
はじめて通う日、窓ごしから隠れて覗いてみた。母は調子にのって、大声で歌いオルガンを弾いている。
ほっとしていたら、「私は他の人とお風呂に入らないので行かない」と騒ぎ、「洗足池に捨ててやる」と言い返す。
篠ノ井線姨捨駅は、「田毎の月」といわれる棚田を登りきったところにあり、私が母をおぶって山に捨てに行こうと思っても、体重が重く健脚の母、私を山に残し、ひとりで自宅に戻るだろう。
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