平成22年12月号
大食漢の母が朝食を残すので体調が悪いのか心配になり顔を覗き込むと、お多福のように頬っぺたが腫れている。往診してくれる歯医者さんは少なく、犬好きの優しそうな顔をした男性の歯医者さんは、何処が気に入らないのか、家の中に入れないで断わってしまう。
母にとっては、誰に会っても「初めて見る人」、そのうえ突然口を開かせられるのだから、歯医者さんは「安心できる雰囲気がある人」でないと治療ができない。
菊地秀子先生が往診に来るようになり、母はおとなしく口を開き、大声を出しながらウガイをする習慣がついた。休診日にボランティアで老人ホームやホスピスに往診する先生の話は有意義だ。

要介護高齢者は誤嚥性肺炎を予防するために口腔ケアの継続が必要で、施設入所者は定期的に歯医者さんの往診がありケアが可能だが、在宅高齢者への往診は普及していない。
同居している家族も、食物や唾液が誤って気管に入り肺炎を誘発することを知らない場合がある。
駅周辺は歯科クリニックと美容院が乱立し激戦している。高齢人口が顕著となり、どちらの業種も訪問介護と提携する分野になりそうだ。
国民皆保険制度を自慢する日本、医療保険財政は破綻寸前。
児玉 智子
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