新年のカレンダー、毎月第一金曜日に犬の字を書き入れる。母の犬の管理まで気分は行き届かないが、日増しに犬達は私の子分になってくる。
カレンダーの3月の写真は、ブータンのタクツァン僧院、11年前に岸壁の僧院を見上げ写真を撮り、山を下りながら、民家に入り、裏の冷たい小川で漆黒の髪を洗う少女を見届けているうちに、ガイドの車を見失ない、村の人達が消防車を呼んでくれ、消防団員といっしょにボヤの現場に行き、帰りに車を見つけてくれ、ガイドさんは青ざめていた。
自分と同じ顔をしたブータン人、言葉がなくても手振りと絵文字の意思疎通に感謝し、思い出すとどきどきする。
国民総幸福を掲げ、近代化に依存しない価値観を維持したいブータン、チベット仏教のお祭り、出会った生意気そうな少女達の話を聞いたら、ヨーロッパに留学中でお祭りのため帰省、メールアドレスを教えてくれ、何語でもOKと言われたのを思い出す。
十年以上が経ち、彼女たちが何処でどういう生活をしているか、「竜王の国」で満足しているか、気になる課題でもある。
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