江の島にある児玉神社にむかう参道、銀色に光る尻尾を見つけ、追いかけているうちに、参拝するのをすっかり忘れ、食堂で焼き蛤を食べながら、鵠沼で溺れたことを思い出す。
ドッチボールであてられ役の小学生は、夏休みに鵠沼海岸で溺れ、母に助けられ、浜にたどり着いたら、足蹴りされ、何をやっても、出来ない子。
とろい子が、日が暮れるのを忘れてパドリングしていたら、生きていることを実感しはじめた。
チューブを覗けたとき、一瞬の真空を経験することが、自分にあった道を歩むしかないと思わせた。
夕日が落ち、富士山が黒くなっていく海岸、居心地いい風に吹かれる。サーファーを見ていると「さあ今!」と足の裏に力が入る。
パソコンに囲まれていると、常に音がしていて、風を感じることが出来なくなる。
私と同じ年頃になった老犬に羽田の海風をみせた、青空の下、気分良さそに鼻をならす。
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