平成23年5月号
桜庭一樹『私の男』は、北海道南西沖地震で奥尻島に住む両親兄弟を亡くした9歳の竹中花が、両親の愛情を受けずに大人となった親戚の若い養父、つまり私の男と、こういうふうにしか生きられない、荒涼とした孤独を書している。
今回の被災で震災孤児になってしまった子供達に、精神性を育む環境をつくる必要がある。

山極寿一『ヒトはどのようにしてつくられたか』、ヒトの最大の発見は家族という集団単位をつくり一対の男女と性を禁止されている親子と子供達の関係で成り立っていること。これを維持しているのはインセスト・タブーという規範で、霊長類は生まれつき血縁関係を認知して交尾を避けているわけでなく、生後の経験によって親を認知し、乳児幼児の頃に親のように世話を受けた場合にも同様だという。
児玉 智子
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