いつの間にか、この世に居なくなってしまう人が多く、「ちゃんと聞いておけば良かった。」と思うことがあるが、時間の流れに乗って生きていると、又会えることになっているので、居酒屋で話すことは、何処そこのおでん種が美味しいとかの話に終始する。
村上春樹『約束された場所で』は、オウム信者への問いかけが上手くて、教団幹部だった人達へのインタビューもして欲しかったと思う。
銀座に行くと渡邊木版美術で巴水の絵葉書を買い、そこで高崎の展覧会の券を頂戴した。
高崎音楽祭で騒ついていたが、静かな会場で観る「大宮見沼川」の蛍火が印象的で、今年の夏が過ぎ去っていたことに気づく。
高崎のまちづくりも、周辺のアーケード街が取り残され、空き店舗が多いことに変わりないが、昔の商家の蔵をそのまま残した「棗」で、抹茶と和菓子が美味しく、茶筅を上手く使えないことが情けなかった。
演奏の音が街中に響きわたる中で、「渡部雅人」の凄みがあるサックスに聞き惚れ、揺れ動くピンクの着物とリボンは、男らしさを強調させていた。
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