職人わくわく - Wakuwaku Workman -

−令和2年2月号−

篠笛の狩野先生は佐渡島の厳寒を避け、冬はオーストラリアで暮らし、パースから伝統楽器奏者を連れて帰国した。
ディジュリドゥはオーストラリア北部アポリジニの楽器、ダフというフレームドラムはペルシャの楽器で、赤土とか砂漠の地球を大きく包む音と、日本の湿度とか憂いがある篠笛のコラボに感激した。
ディジュリドゥは、シロアリに食べられたユーカリの木から作られ、太さや長さ、形状と音色は、部族によって異なり、管の一端に口を当て唇の振動で音を出す。
循環呼吸をみていると、空気を吸わなくても、息を吐き続けられる人がいるんだ、と思ってしまう。
アポリジニの間で、ディジュリドゥは男性だけの楽器で、女性が吹くと妊娠するとか不妊になるという伝承がある部族もある。