児玉智子写真展
2004年10月5日 〜 10月11日
新宿ニコンサロンにて開催

裸足のカルカッタ

私は真摯に働く男の姿が好きだ。私にとっての男らしさは、身体をはって生きていることだから、都会の真っ只中の東京ではなかなかお目にかかることが出来ない。
インドのカルカッタ(現在コルカタ)は、私を夢中にさせる。 裸足でリキシャを引く彼らは、故郷に家族を残し路上で生活しながら仕送りする。 リキシャの免許は1939年に政府が6000台に限り発行したが、車夫12000人の多くが無免許で、警察に賄賂を渡すことができない車夫は拘留されリキシャを没収させる。
カースト制と警察の腐敗体質の狭間で困難な生活を強いられ、何年も故郷に帰れないうちにカルカッタに埋もれてしまう。
私は彼らの孤独と戦い写真を撮っているうちに、人間的に精神的に鍛えられていった。

裸足のカルカッタ