職人わくわく - Wakuwaku Workman -

−令和2年1月号−

横浜元町の中村川沿いに、森田さんのフランス菓子と料理の教室がある。20年前に、元町の裏道を歩いていてみつけた店は、ケーキプレートの季節の彩りが爽やかで、コーヒーを飲みながらゆっくり寛ぐことができた。そのうえ千円で驚いたが、今も変わりない。
5年前、母を施設にいれ、その帰りに寄ったことを思い出し、久しぶりに森田さんにケーキの注文をした。
事務所の仕事収めの日には、スタッフにケーキを渡すと決めている。
森田さんは寿退社し、3人の子育てをしながら、料理と子供服を手作りすることを楽しんでいた。
ケーキ作りを弓田享先生に習い、窯だしにも来てくれ、20年が経過する。
森田さんはクリスマスシーズンの忙しさから解放されると、母の顔となり、おせち料理の支度を始める。