職人わくわく - Wakuwaku Workman -

−令和元年12月号−

吉澤さんが作った横浜竿の、まぶな竿に見入ってしまった。
手品のように、竿から竿が何本も出てきて、軽くて、懐に入れて持ち運べる長さだ。
和竿の原料となる矢竹や真竹を山に取りに行き、3年寝かせてから、割れないものを選び、竹を削っていく。
漆塗りにも数ヶ月必要なので、注文して4年待つ必要がある。
平和島で釣りを楽しむ「竿好」ファンから、小もの釣りの醍醐味を聴くことができた。
用水路などで、水面を覆う枯れ木の隙間から水中をのぞくと、小魚が泳ぎだし、タナゴやマブナの釣り好きは、すべて自作の釣具をつかい、針は魚が食いついたとき、魚にキズがつかないように針をヤスリで削るという。
「竿好」のたなご竿を買いたくて、昼夜ドライバーの仕事をしてお金を貯めている人もいる。