職人わくわく - Wakuwaku Workman -

−令和元年6月号−

目黒寄生虫館で寄生虫の蝋模型をみて、ムラージュという仕事を知った。沼田仁吉は伝染病研究所に入所後、ドイツで蝋模型の制作技術の腕を磨き、帰国後は北里研究所で従事、館長亀山了は、寄生虫の蝋模型の製作を依頼した。
それ以前の研究者は、助手の画工に描画を任せていたが、顕微鏡で観察しながら面相筆で描く寄生虫は、デザイン事務所でペイズリ柄を見ている気分にさせられる。
寿司屋でイカを食べないようにしていたが、アニサキスの標本を見て、顕微鏡を覗きたい気分にさせた。