職人わくわく - Wakuwaku Workman -

−令和元年5月号−

京都伝統工芸館で伝統工芸大学校卒業生の作品展が開催され、制作実演の中で、おっさんのように丸太を削る、朴訥な長洲さんの姿をみた。
大学で仏像彫刻の助手をしている長洲さんに、逝った犬の写真を送り、小さな置物を作ってもらう約束をした。
京都薗部にある学校は、彫刻刀に慣れるため、地紋彫りで、木の特性や刃物の使い方を習得した後に、自分の手を見ながら、初めての立体を彫り始め、修練すれば、お寺に仏像を納めるプロジェクト活動に参加できる。

芦名浄楽寺で運慶の寄木造り阿弥陀様を見ながら「手ひれは水も漏らさず衆生を救うため」と聴いてから、仏像の手をみることが楽しみとなった。