職人わくわく - Wakuwaku Workman -

−平成31年3月号−

昨秋、歌舞伎町「にんげんレストラン」に行ったら、すでにビルがなく心残りだった。
1階にあった歌舞伎町ブックセンターはホストが店員をしていたビルで、取壊し前のChim↑Pomのパフォーマンスを見逃した。
彼らは「東京オリンピック」に向けた再開発が急進している日本に対する違和感を表現し、戦後から続く都市論が日本の社会論として曲がり角にきていていることを警告する。
歌舞伎町の再開発の歴史は、戦後の焼け野原と闇市からスタートし、独自のルールで街が形成されていた。
「にんげんレストラン」開店中に、近所で8人の自殺があり、警察は手馴れたもので、30分で何もなかったように処理し、何もなかった空気の中、人が通りすぎて行く。