職人わくわく - Wakuwaku Workman -

−平成27年6月号−

河野さんに助けてもらい、今がある。
10年程前、母の眼つきが尋常でなく、毎日のようにヤカンを焦がし、鍵を取替え、私は、寝られない日が続いた。
地域包括支援センターから紹介された河野さん、当時ケアマネージャーで、ヘルパーさんにも慕われていた。
河野さんは、家のガス栓を止めるべく「大田区から来ました!」と作業着に帽子を被り、さっさと調理台を持出し、ガス栓を止めた。
家の中に人を入れることを拒んでいた母が、河野さんに会えば、いっしょにコーラスをするまで変化した。
誰でも、最初は介護の初心者、自分に合ったプロに出会うことが第一歩となる。
河野さんは長年の経験を生かし、「なかまち社会福祉共同事務所」を開設し、講演や研究会で活躍している。