職人わくわく - Wakuwaku Workman -

−平成26年10月号−

季節も人生も移ろい、やっと住居も移ろうとしている。
橋本治の『巡礼』を読みながら、ゴミ屋敷にあったお祖母さんの帯もお祖父さんの紬も、リサイクル業者が取りに来て、会社清算の仕事で貰った高価だったはずの絵は、1万円で売れた。
思い出のゴミ屋敷、母が愛用していたシンガーミシンと祖父さんの和机が生まれ変わり、あとはすべて水に流した。
工事は、足場を組むことから始まり、足場の解体で終わった。
村西さん、ご苦労様でした。
終の棲家になることを願うばかり、ああ疲れた。