職人わくわく - Wakuwaku Workman -

−平成25年5月号−

大村さんのガラス工房「Khan Glass Works」がオープンした。今年初め、私の事務所の向いで、白木を使った手作り工事が始まり、桜の季節にカフェがオープンするのかな、と思っていた。
「何のお店ですか?」「酸素バーナーのガラス工房です」?沖縄や小樽でガラス工房の肉体労働を思い出し、それとは全く違う、静寂な空間に吸い寄せられた。
自分で酸素バーナーの前に座り込む、青白い炎の酸素調節は難しく、ガラスと対話できるには、数年はかかりそうだ。
バーナー音だけの自分の世界は、バライタの手焼き作業と共通するものがあり、モノクロのトンボ玉がいつ出来るだろうか、と思えば、生きてく意欲も湧いてくる。
大村さんは、アメリカに留学し経済学からガラスの世界に転進、酸素バーナーを教えられる人は数少ない。