職人わくわく - Wakuwaku Workman -

−平成24年5月号−

暖簾をくぐってカウンターに腰掛ける、あっさりした透明感がある鳥スープと白菜のおしんこが出てくる。
振り返って、棚から芋焼酎の瓶に手を伸ばす。
お湯が入ったアルミの小さなヤカンが置かれる。
好きなだけ飲み、黙々と食べ続ける。
破裂しそうになる前に「ミルクワンタン」と云う。

戦後、お爺さんが始めた「ミルクワンタン」は、米穀配給制度の下で食糧不足に貢献した。
牛乳が手に入らず、アメリカから脱脂粉乳をわけてもらったと聞く。