羽後町西馬音内 - Ugomachi Nishimonai -

秋田羽後町(ウゴマチ)西馬音内(ニシモナイ)は静かな農村地帯だが、夏の盆踊りの季節になると町が一変する。
言伝えによれば源親という修行僧が神社境内で豊年祈願のため躍らせたものが始まりといわれている。
日が沈むころ一筋の通りのあちこちに、かがり火が焚かれると、忘れそうになっていた胸騒ぎが呼起こされる。
満月の明かりとかがり火の中、深く被った編み笠の女性の後ろ姿、首筋の白さに目が奪われる。
その中に混じり「ひさこ頭巾」と呼ばれる、黒い覆面をつけた踊りは亡者踊りといわれ、自分がアフリカの砂漠にいるような錯覚をする。