■ 宮古島ともコハウス

2007年09月

東平安名崎の佐々木夫妻から真っ赤なマンゴーが届いた。
『ヤマト嫁』という本を読んでいるときに、そのマンゴーが届いたもんだから、保良のユタからの思し召しだったのかもしれない。
ヤマト嫁とは本土から沖縄に嫁いできた女性のこと、滋賀県大津から来間島に22歳で嫁いできた砂川智子さんは、ご主人の重信さんと島ではじめてパパイヤとマンゴーのビニールハウス栽培をはじめ、今では「楽園の果実」というブランドで全国発送するほど発展した。
著者吉江真理子さんはいう、血が濃くなることを避ける婚姻の知恵は、昔からどの民族にも伝えられ、どんな動物も本能的に知っていることで、チンパンジーのメスのなかには、最初の排卵期を迎えたときに旅の衝動にかられ、ほかの集団のオスと恋に落ち、その集団は新しい血が入ることで血が濃くなるのを防ぐことができる。
ヤマト嫁と島の男とのあいだに生まれた子供をグンボウ・ファー(子)といい、竹富島の織物「グンボウ」は、縦糸に苧麻・横糸に麻か綿を組み合わせて織る。グンボウは単一の糸で織られるよりも風合いが豊かで、丈夫で耐久性が出る。
そこには、外からの血が入ることで遺伝子の劣化を防ぐことができるという教えがこめられている。