■ 宮古島ともコハウス

2007年08月

島袋商店とか下地商店、マチヤグヮーといわれる雑貨屋さんで、おばぁに「これはどうやって食べるの」「どのくらいもつの」とか質問しても聞いているんだか、聞こえていないんだか、念仏を唱えているようにしか応えない。
だけど、やっぱりあの店で買った味噌が美味しかった、あそこの御嶽を曲がったあたりと探しても、御嶽はあちこちにあり、おばぁがやってる店もあちこちにある。
ただの小さな森にしか見えない御嶽は家々の間にあり、私がはじめて御嶽に行ったとき、霊性を感じられない自分がヤバイような気がした。

岡本太郎は1960年代に沖縄を訪れ、「私を最も感動させたものは、意外にも、まったく何の実体も持っていない-といって差し支えない、御嶽だった。」といい、「何もないこと」の眩暈を覚え、そこに沖縄文化論の本質を見出した。
岡本太郎は、当時の沖縄を撮ったモノクロ写真をたくさん残していて、どの写真も生活の音が伝わってくる。